時折見かける「直訳英語」をネイティブに「伝わる英語」にするにはどうしたらいいのでしょうか? 弊社の翻訳者たちが日本各地で見つけてきた、そのまま真似して使える英語表現をご紹介します。
駅で発見したNG例
駅構内には、段差につまずかないように注意喚起の表示があります。今回見つけたのは、NG例。日本語の単語を一言一句英訳した結果、おかしな英語になっているんです。
どこが不自然かわかりますか?
✕ Level difference cautions
段差の英訳である「step(s)」はなく、おそらく「段+差+注意」に分けて訳していると考えられます。
「段」は、柔道や書道の段級位を連想してlevel、「差」は、差異から連想してdifference。そして「注意」はそのままcautionsと訳したのではないでしょうか。
日本語話者であれば考えを理解することはできますが、英語ネイティブにとってはきわめて困難です。このように、日本語を単語に分けて直訳すると、言語の使い方が異なるためネイティブに伝わらない表現となります。
それでは、「段差注意」はどのように訳せばいいのでしょうか。
「段差注意」の正しい英訳
正しい英訳は、
“WATCH YOUR STEP” もしくは “Please watch your step”
両方とも「段差注意」を意味する、「あなたの足元を見てください」の英訳です。それぞれ用途によって長所と短所があり、使い分けにはポイントがあります。
“WATCH YOUR STEP”
- 長所:強い危機感と緊張感を与えることができる
- 短所:丁寧ではない表現のため、多くの顧客が利用する環境であったり、とくに高級店などでは違和感がある
“Please watch your step”
- 長所:丁寧な表現であり、カスタマーサービスにおいて適している
- 短所:緊張感を与えることはないため、危険性を伝えたいシーンに適していない
JRや電車内のアナウンスでは、“Please watch your step”と言われますが、プラットホームの線路近くでは標識に“WATCH YOUR STEP”と表示されるイメージ。
命の危険がある場所では、丁寧すぎる表現は避けるのがベター。勧告すべき危険レベルと必要となるホスピタリティを比べることで、安全で快適なアドバイスを伝えられるようになります。
まとめ
たとえ短い文章でも、外国語への翻訳は間違いがつきもの。文章量が多く、専門用語があふれたビジネスのテキストならなおのことです。
ネイティブに伝わる翻訳、通訳の依頼はノーススター・ランゲージサービスにお任せください。きっとあなたの言葉に込められた想いが伝わります。
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